種は何があると発芽する?植物の発芽と成長の条件を分けて考えよう

乾いた種は、しばらく見た目が変わらなくても生きています。水を吸い、あたたかさや空気の条件がそろうと、種の中にある小さな植物が動き始め、まず根を伸ばしてから芽を出します。では、日光や肥料も最初から必要なのでしょうか。発芽に必要な条件と、発芽した植物がその後に育つ条件は、同じではありません。この記事では、水・温度・空気の役割、芽が出た後の光の働き、条件を確かめる実験の考え方を分けて説明します。ゲームで天気とメーターを比べるときも、この二つの段階を区別すると育て方の理由が見えてきます。

対象: 小学5年生ごろ / 学び: 理科・植物の発芽条件と成長

発芽の三条件は水・適当な温度・空気

多くの種が発芽するために必要な基本条件は、水、発芽に適した温度、空気の三つです。種が水を吸うと中の活動が始まり、たくわえられていた養分を使えるようになります。温度は高ければ高いほどよいのではなく、その植物の発芽に合う範囲が必要です。低すぎると活動が進みにくく、高すぎると傷むことがあります。さらに、種も生きていて呼吸をします。呼吸では空気中の酸素を使い、活動に必要なエネルギーを取り出します。そのため、水を与えすぎて土のすき間が水でいっぱいになると、空気が届きにくくなる場合があります。三条件は一つだけ多ければよいのではなく、同時に適した状態へそろえることが大切です。

発芽する前と葉が開いた後では光の役割が違う

光は植物の成長に大切ですが、多くの種では発芽そのものに必要な三条件へ光を入れません。種の中には、芽を出し始める間に使う養分がたくわえられているからです。暗い場所でも、水・適当な温度・空気がそろえば発芽する種類があります。ただし、光への反応は種の種類によって違い、明るさが発芽しやすさへ影響するものもあります。芽が出て葉が開くと、光の役割は大きくなります。葉は光のエネルギーを使い、空気中の二酸化炭素と根から届く水を材料にして養分をつくります。この働きを光合成といいます。『発芽に光は必ず必要』と『植物の成長に光は必要』を同じ意味にせず、いつの段階を話しているか確かめましょう。

条件を一つずつ比べる対照実験の考え方

どの条件が発芽に必要か調べるときは、比べたい条件だけを変え、ほかの条件を同じにします。たとえば水の必要性を調べるなら、同じ種類・数の種を二組用意し、同じ温度と空気のある場所へ置き、一方だけに水を与えます。温度を調べるなら水と空気を同じにし、置く場所の温度だけを変えます。このように、調べる条件以外をそろえて比べる方法を対照実験と呼びます。水、温度、空気を全部同時に変えてしまうと、結果の違いがどの条件によるものか分かりません。また、一粒だけでは種の状態による偶然もあり得るため、同じ条件で複数の種を使い、発芽した数や日数を記録すると結果を比べやすくなります。

ゲームでは天気とお世話をどう結び付ける?

ゲームの種の段階では、水分・温度・空気のメーターだけで発芽へ向かう成長を判定し、光メーターは判定しません。芽が出た段階から光も条件へ加わります。雨は水分を増やしますが、土の空気を減らします。晴れや強い日ざしは光と温度を増やす一方で、土を乾かします。土をほぐすと空気が増え、カバーは温度を上げますが空気を減らす、という長所と短所があります。これは条件どうしの関係を考えるための五段階モデルです。実際の植物に共通の決まった数値があるわけではなく、必要な水量や温度は植物の種類、土、季節などで変わります。ゲームの数値を本物の栽培量と思わず、変化の向きと理由に注目してください。

身近な例で考えてみよう

  • 乾いた豆を湿らせた脱脂綿へ置くと、豆が水を吸ってふくらみ、条件がそろえば根が伸び始めます。最初に下へ伸びる部分を観察すると、芽より先に根が出る様子を確かめられます。
  • 雨が続いた植木鉢へ毎日同じ量の水を足すと、土がいつも水びたしになり、すき間の空気が少なくなることがあります。表面だけで決めず、土の湿り方を確かめてから水やりします。
  • もやしは暗い場所で発芽させて育てるため、発芽そのものには強い光が必須でない例として考えられます。ただし光が少ない育ち方と、日光を受けて緑の葉を広げる成長は同じではありません。
  • 窓辺の植物が光の来る方向へ傾くことがあります。芽が出た後の植物が光を利用し、葉を光へ向けようと成長する様子の一つです。鉢を急に別環境へ移すときは植物への負担にも注意します。

よくある間違いと覚え方

  • 『日光がなければ種は絶対に発芽しない』という間違い。多くの種の基本的な発芽条件は水・適当な温度・空気です。ただし、種類によって光への反応が異なる点も覚えておきます。
  • 『水は多いほどよく育つ』という間違い。水びたしの土では空気が届きにくく、種や根の呼吸をじゃまする場合があります。乾燥も過湿も避け、その植物に合う量を考えます。
  • 『肥料がないと種は発芽できない』という間違い。多くの種は発芽の初めに種の中の養分を使います。発芽条件を調べる実験では、まず水・温度・空気へ注目します。
  • 『一つだけ発芽しなかったから、その条件では発芽しない』と決める間違い。種ごとの状態や偶然もあるため、複数の種を同じ条件で比べ、数や日数を記録します。

保護者の方へ

家庭で観察する場合は、同じ種類の豆などを複数使い、湿らせたものと乾いたもののように比べる条件を一つだけ変え、日付、根が出た数、芽が出た数を記録すると対照実験の考え方につながります。種や植物には食用でないもの、かぶれや毒性のあるものもあるため、口へ入れず、使用後は手を洗ってください。密閉容器は空気の条件を変えるだけでなく、カビや水分など別の条件まで変えやすいので、学校や保護者の安全な手順に従いましょう。ゲームの五段階メーターは関係を考える簡略モデルで、実物の適温や水量は種類によって違うと声をかけてください。

ミニ問題

問題1: 多くの種の発芽に必要な三つの基本条件は何ですか?

答えを見る

水、発芽に適した温度、空気

水は種の活動を始めさせ、適した温度は体内の働きを進め、空気中の酸素は呼吸に使われます。三つを同時に適した状態へそろえることが大切です。

問題2: 発芽に水が必要か調べるとき、水以外の条件はどうしますか?

答えを見る

温度や空気、種の種類などを同じにする

調べたい水の有無だけを変え、ほかを同じにすれば、結果の違いを水と結び付けて考えられます。複数の種で比べると偶然の影響も小さくできます。

問題3: 雨で土が水びたしになると、種に届きにくくなるものは何ですか?

答えを見る

空気(空気中の酸素)

土のすき間が水で満たされると空気が入りにくくなります。種や根も呼吸で酸素を使うため、水を増やすだけでなく土の空気も考える必要があります。

問題4: 葉が開いた植物が光を使って養分をつくる働きを何といいますか?

答えを見る

光合成

葉は光のエネルギーを利用し、空気中の二酸化炭素と根から届く水を材料にして養分をつくります。発芽後の成長で光が重要になる理由です。

ゲームで確かめてみよう

ここまでの内容を、実際に「めざめろ!たねっこガーデン」を操作しながら確かめてみましょう。

ゲームの紹介ページを見る すぐにゲームで遊ぶ

感想を書く

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です