チョウの羽やトランプのマークを見ると、まん中の線をはさんで左右が鏡うつしのように見えることがあります。このような形を算数ではどのように確かめるのでしょう。大切なのは、何となく左右が似ているかではなく、一本の直線で折ったときに両側がぴったり重なるかを考えることです。この記事では、線対称、対称の軸、対応する点という言葉を説明し、ゲームのゲートを見分けるときにも使う三つの確かめ方を紹介します。
対象: 小学6年生 / 学び: 算数・線対称な図形
線対称と対称の軸って何だろう
一本の直線を折り目にして図形を折ったとき、折り目の両側がぴったり重なる図形を『線対称な図形』といいます。このとき折り目になる直線が『対称の軸』です。たとえば正方形は、たて、横、二本の対角線を折り目にするとそれぞれ重なるので、対称の軸が四本あります。長方形は、辺のまん中を通るたてと横の二本は重なりますが、一般には対角線で折っても重ならないので二本です。図形によって軸の本数は違い、一本もない形もあります。向きが変わっていても、折って重なる直線が見つかれば線対称です。紙を実際に折れないときは、軸の両側にある角、辺、印を一組ずつ対応させて調べます。
対応する点は軸から同じ距離
線対称な図形で、折ったときに重なる二つの点を『対応する点』といいます。対応する二点を直線で結ぶと、その線分は対称の軸と直角に交わります。また、二つの点から対称の軸までの長さは等しくなります。つまり、左右の点が同じ高さに見えるだけでは十分ではなく、軸からの距離も同じでなければなりません。反対に、距離だけが同じでも、結んだ線が軸に対してななめなら対応する点ではありません。方眼紙では、軸から右へ三ますの点に対応する点は、同じ高さで左へ三ますの場所です。『軸から何ます、軸にそってどの高さ』の二つを確かめると、鏡うつしの場所を正しく決められます。
形全体を三つの順番で確かめよう
複雑な模様が線対称か調べるときは、まず軸の両側に同じ種類の部分があるかを見ます。次に、対応しそうな部分が軸に対して同じ高さにあるかを見ます。最後に、それぞれが軸から同じ距離かを測ります。形、軸にそった位置、軸からの距離の三つがそろえば、折ったときに重なると考えられます。一か所でも形が違う、上下へずれる、片側だけ軸から遠いという部分があれば、形全体はその軸について線対称ではありません。ただし、別の向きに対称の軸が見つかる場合はあります。見た目の印象だけで決めず、角や頂点など確かめやすい場所を選び、対応する組を順番にたどることが大切です。
ゲームのダッシュで使う見方
ゲームでは、中央の青い線が対称の軸です。黄色い二人は、いつも軸から同じ距離で同じ高さにいるため、片方を内側へ動かすともう片方も同じだけ内側へ動きます。上から来るゲートは、左右が同じ形、同じ高さ、軸から同じ距離なら正しい線対称の組です。最初の20秒は形、その次は高さ、さらに軸からの距離へ学びの表示が進み、三つの見方を順に使います。偽物を避けたときや触れたときには『高さがちがう』などの理由が表示されるので、判断の根拠をその場で確かめられます。長く続くと二つの条件が同時にずれた組も登場します。速度が上がっても、まず形、次に高さ、最後に距離という見る順番を保つと、あわてずに見分けられます。
身近な例で考えてみよう
- 正面から見たチョウの羽は左右がよく似ています。体のまん中を軸と考え、羽の模様が同じ高さ・同じ距離にあるか観察します。生き物なので完全には同じでない場合もあります。
- アルファベットの大文字Aをまっすぐ書くと、中央を通るたての線で左右が重なる形になります。一方、向きや字体によって線対称にならない文字もあります。
- 正方形の折り紙は、たて、横、二本の対角線のどれで折っても両側が重なります。実際に折って、対称の軸が四本あることを確かめられます。
- 方眼紙に雪だるまの半分だけ描き、軸から一ますの点は反対側も一ます、三ますの点は反対側も三ますと写すと、線対称な絵を完成できます。
よくある間違いと覚え方
- 左右に同じ数の印があれば線対称だと思う間違い。同じ数でも形、高さ、軸からの距離が違えば、折ったときに重なりません。対応する印を一組ずつ確かめます。
- 対応する点を結ぶ線がななめでもよいと思う間違い。線対称では、その線分は対称の軸と直角に交わり、両方の点は軸から同じ距離にあります。
- 対称の軸は必ずたてだと思う間違い。横やななめの直線が軸になる図形もあります。図形の向きではなく、折ったときに重なるかで判断します。
- 見た目がほぼ同じなら線対称だとする間違い。算数の図形では、一部分の長さや位置が少しでも違えば、その直線について線対称とはいえません。
保護者の方へ
身近な包装紙やマークを見ながら、まず『どこを折り目にすると重なりそう?』と予想してもらい、紙を折るか鏡を当てて確かめてください。正解だけを聞くより、『形・高さ・軸からの距離のどれを見た?』と問いかけると、見た目の印象を算数の言葉へ置き換えやすくなります。生き物や手描きの絵は完全な線対称でないことも伝え、算数の正確な図形と身近な「ほぼ対称」を分けて扱うと誤解を防げます。
ミニ問題
問題1: 線対称な図形を折ったとき、両側が重なる折り目の直線を何といいますか?
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対称の軸
線対称かどうかを考える基準になる直線です。たてだけでなく、横やななめが対称の軸になる図形もあります。
問題2: ある点が対称の軸から右へ4cmにあります。対応する点は軸から左へ何cmですか?
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4cm
対応する二つの点は、対称の軸からの距離が等しくなります。右へ4cmなら、同じ高さで左へ4cmの場所です。
問題3: 左右の印が同じ形でも、片方だけ2ます上にずれていたら線対称ですか?
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線対称ではありません
対応する点を結ぶ線分は対称の軸と直角に交わります。上下へずれると線分がななめになり、折っても重なりません。
問題4: 一般的な長方形には対称の軸が何本ありますか?
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2本
辺のまん中を通るたてと横の二本です。正方形とは違い、一般的な長方形は対角線で折っても両側が重なりません。
ゲームで確かめてみよう
ここまでの内容を、実際に「ミラペア!シンメトリーダッシュ」を操作しながら確かめてみましょう。
